御朱印をいただいて広げてみると、右上のあたりに小さく「奉拝」と書かれていることに気づいた方も多いのではないでしょうか。普段あまり目にしない漢字で、読み方も意味もぴんとこない、という方も少なくありません。「これは何と読むの?」「どういう意味があるの?」——そんな素朴な疑問に、この記事ではやさしくお答えしていきます。読み方と意味さえわかれば、御朱印を眺める楽しみがぐっと広がりますよ。
「奉拝」の読み方は「ほうはい」です
奉拝は「ほうはい」と読みます。日常生活ではあまり使わない言葉なので、はじめて目にしたときに読めなくても不思議はありません。御朱印集めを続けていると自然と目に入ってくる言葉のひとつなので、まずは読み方だけでも覚えておくと安心ですよ。
「奉拝」の意味は「つつしんで拝みました」
奉拝は、「奉」と「拝」という二つの漢字からできています。「奉」にはつつしんで何かを捧げる、差し出すという意味があり、「拝」には手を合わせて拝む、頭を下げるという意味があります。この二文字が合わさることで、「つつしんで拝みました」という意味を表す言葉になっているんです。
つまり奉拝は、参拝した本人が「たしかにお参りをしました」という気持ちを表すための言葉。御朱印が単なる記念スタンプではなく、参拝の証としていただくものであることを、この二文字がよく表しているとされています。
書かれる位置は右上あたりが多いです
奉拝は、御朱印の右上のあたりに書かれることが多いです。中央に大きく書かれる社寺名や神仏名よりも小さめの字で添えられることが一般的で、御朱印全体のなかでは控えめな存在といえます。ただし、書かれる位置や大きさは社寺によって異なるため、右上以外の場所に書かれていても心配はいりませんよ。
奉拝は、御朱印の墨書きを構成する要素のひとつにすぎません。社寺名や神仏名、日付とあわせてどんな要素があるのか、御朱印全体の構成をあらためて確認したい方は、御朱印の見方もあわせてご覧ください。
崩し字で書かれていて読みにくいときは
奉拝は、筆で流れるように崩して書かれることが多く、はじめて見る方にとっては何と書いてあるのか判別しにくいと感じることもあります。ですが、位置さえ覚えておけば「ここに書かれているのはおそらく奉拝だろう」と見当をつけることができます。崩し字ならではの読み方のコツについては、崩し字の読み方でくわしく紹介していますので、気になる方はのぞいてみてくださいね。
✦ 位置から見当をつけるのがコツ
崩し字は一文字ずつ読み解こうとすると難しく感じますが、「右上にある小さめの文字」という位置の手がかりがあれば、奉拝だと見当がつきやすくなります。全部読めなくても心配いりませんよ。
「奉拝」が書かれていない御朱印もあります
御朱印の中には、奉拝の文字が書かれていないものもあります。書かれていないからといって、参拝の証として不十分というわけではありません。社寺によって墨書きの構成はさまざまで、たとえば霊場めぐりで用いられる納経印や、御朱印の様式によっては、奉拝の代わりに別の言葉が添えられたり、そもそも記載されなかったりすることがあります。
奉拝の有無は、その社寺の方針や御朱印の形式によるものです。いただいた御朱印に奉拝がなくても、気にする必要はまったくありませんよ。
似ている言葉「謹書」「参拝」「拝受」との違い
奉拝と似た場面で使われる言葉に、「謹書」「参拝」「拝受」があります。それぞれ立場や意味が少しずつ異なるので、簡単に整理しておきましょう。
- 謹書(きんしょ):「つつしんで書きました」という意味で、書き手側の立場を表す言葉。御朱印に添えられることがあります
- 参拝(さんぱい):神社やお寺にお参りすること自体を指す一般的な言葉で、奉拝ほど改まった響きはありません
- 拝受(はいじゅ):何かをつつしんでいただく、受け取るという意味の言葉。御朱印をいただく側の行為を表すときに使われます
奉拝が「参拝した本人の気持ちを表す言葉」であるのに対し、謹書は書き手側、拝受は受け取る側の言葉というように、それぞれ視点が異なります。違いを知っておくと、御朱印に書かれた言葉をより深く味わえますよ。
奉拝の読み方と意味がわかると、御朱印を眺める目がまた少し変わってくるのではないでしょうか。たった二文字ですが、そこには参拝したという確かな気持ちがこめられています。次に御朱印をいただいたときは、右上のあたりにもぜひ目を向けてみてくださいね。

