お城めぐりの世界で人気を集めている「御城印(ごじょういん)」をご存じですか?見た目は御朱印に似ていますが、実は性格の異なるもの。この記事では、御城印とは何か、御朱印との違い、そして集め方のポイントをやさしく解説します。お城好きの方も、御朱印から興味を持った方も、ぜひ参考にしてください。
御城印とは「登城の記念」
御城印とは、お城を訪れた記念としていただける(購入できる)記念証のこと。「登城記念符」「城郭符」などと呼ばれることもあります。和紙に城名が墨書き風に記され、城主の家紋や花押(かおう:サイン代わりの図案)などがあしらわれているのが定番のスタイル。歴史のロマンを感じるデザインが多く、お城ファンを中心に全国へ広がりました。
多くの御城印はあらかじめ印刷・押印された紙で頒布される、いわば書き置きスタイル。日付をその場で入れてもらえる場合もあります。近年は全国のさまざまなお城や城跡で頒布されるようになり、お城めぐりの新しい楽しみとしてすっかり定着しました。
御朱印との違いは「信仰の有無」
御城印と御朱印のいちばん大きな違いは、信仰との関わりです。
- 御朱印:神社・お寺への参拝の証。神様・仏様とのご縁の記録という宗教的な意味を持つ
- 御城印:お城への登城記念。宗教的な意味はなく、記念品・観光文化としての性格
- 御朱印は手書きが基本、御城印は印刷済みの紙での頒布が基本
- 御朱印は「授与していただく」もの、御城印は「購入する」ものという感覚に近い
価格帯はどちらも300〜500円程度が一般的で、見た目の雰囲気も似ていますが、意味合いは別もの。この違いを知っておくと、それぞれの文化をより深く楽しめます。
✦ 御朱印帳と御城印帳は分けるのがおすすめ
御城印は宗教的なものではないため、参拝の証である御朱印と同じ帳面に混ぜるのは避けるのが一般的なマナーとされています。御城印専用の「御城印帳」が販売されているので、お城用に一冊用意しましょう。ポケットに差し込むタイプが人気です。
御城印はどこでもらえる?
御城印は、お城の天守受付や券売所、城内の売店、近隣の観光案内所などで頒布されるのが一般的です。お城によって頒布場所や時間が異なるので、訪問前に公式サイトや観光協会の情報を確認しておくと確実です。また、期間限定デザインや季節版の御城印を用意しているお城もあり、こちらも人気を集めています。桜の季節や夜間ライトアップの時期など、お城が最も美しく見えるタイミングに合わせて訪れるのもおすすめですよ。
御城印集めの楽しみ方
御城印集めの醍醐味は、なんといっても歴史との出会い。家紋や花押のデザインには、そのお城にゆかりの武将や大名の物語が込められています。御城印をきっかけに城主の歴史を調べたり、石垣や縄張り(お城の設計)をじっくり観察したりすると、お城めぐりが何倍も面白くなりますよ。訪れる前に少しだけ予習しておくと、現地での発見がさらに増えるのでおすすめです。
天守が現存するお城だけでなく、石垣や堀だけが残る城跡でも御城印を頒布していることがあります。近所の城跡から気軽にスタートして、少しずつ行動範囲を広げていく。御朱印めぐりと同じように、自分のペースで楽しむのがいちばんです。
また、御城印と似た楽しみとして、武将をテーマにした「武将印」や、寺社仏閣とお城の両方にゆかりのある場所も。御朱印と御城印、それぞれの文化を知ったうえで両方を楽しむ人も増えています。歴史好きにも、コレクション好きにも、散歩好きにも間口の広い趣味なので、まずは行ってみたいお城をひとつ決めるところからはじめてみてくださいね。

