青森県は、本州のいちばん北に位置し、津軽海峡と陸奥湾、太平洋、日本海に囲まれた県です。県庁所在地の青森市は、新幹線や空港からも入りやすく、御朱印巡りの出発点にぴったりです。弘前の城下町や、下北半島の恐山のように、旅行とあわせて訪ねる方が多いエリアもあります。この記事では、エリア別の特徴と、日帰りの組み方をご紹介します。
県内の社寺をまとめて見たいときは、青森県の御朱印一覧が便利です。出かける直前に場所を地図で確かめたい方は、青森県の御朱印マップをご覧ください。気になる社寺を地図に重ねて眺めると、どのくらい離れているかがひと目でわかります。
青森の御朱印巡りの特徴
青森の御朱印巡りは、まず行くエリアをひとつ決めるのが基本です。県は東西にも南北にも広く、津軽、南部、下北と、地域ごとに文化や街の雰囲気が違います。青森市の中なら、駅を起点にして半日で数カ所を回れます。弘前や津軽の日本海側、八戸、十和田、下北は、それぞれ1日をかけて訪ねるつもりで組むと、ゆとりが生まれます。
もうひとつの特徴は、車での移動が中心になることです。市街地を離れると、電車やバスの本数が限られる場所が多くなります。レンタカーを使うのか、タクシーを組み合わせるのかを、先に決めておくと安心です。なお、南隣の秋田や岩手とあわせて東北を旅する方は、秋田の御朱印巡りや岩手の御朱印巡りの記事も参考になります。
代表的な社寺として、青森市の善知鳥神社、弘前市の岩木山神社、つがる市の高山稲荷神社、むつ市の恐山菩提寺などがあります。ほかにも、弘前市の青森県護国神社や革秀寺、深浦町の円覺寺、八戸市の長者山新羅神社など、土地の歴史を感じられる社寺がたくさんあります。街なかの神社、山のふもとの神社、海に近い寺と、雰囲気はそれぞれ違います。
エリア別の選び方
代表的なエリアを、雰囲気と向いている人でまとめました。あくまで目安ですので、気になるところから選んでみてください。
| エリア | 雰囲気 | 向いている人 | 回り方の目安 |
|---|---|---|---|
| 青森市 | 駅の周辺から、少し離れた寺社まで点在する港町 | 初めての人、新幹線や空港から入って気軽に回りたい人 | 半日〜1日。バスやタクシー、車で2〜3カ所 |
| 弘前・津軽 | 城下町の街並みと、岩木山のふもとに社寺がある | 街歩きや季節の景色とあわせて回りたい人 | 1日。街なかは徒歩やバス、郊外は車で2〜4カ所 |
| 五所川原・つがる・深浦 | 津軽平野から日本海の海沿いまで、社寺が広く点在する | ドライブや、海沿いの景色とあわせて巡りたい人 | 1日。車中心で2〜3カ所 |
| 八戸・南部 | 港町と、南部地方の落ち着いた街に社寺がある | 太平洋側の街歩きとあわせて楽しみたい人 | 1日。車やバスで1〜3カ所 |
| 十和田 | 湖や渓流など、自然の景色に近い場所に社寺がある | 景色とあわせて、ゆっくり参拝したい人 | 1日。車中心で1〜2カ所 |
| 下北(むつ) | 半島の奥に、古くから信仰を集めてきた寺がある | 遠出して、特別な場所を訪ねたい人 | 1日。車中心で、1カ所をゆっくり |
青森の主な御朱印エリアと選び方の目安
青森市
青森市は、青森駅を中心に、陸奥湾に面して広がるエリアです。善知鳥神社は、市街地にある神社で、街の歴史とともに親しまれてきました。青龍寺も青森市にある寺で、神社とは違った落ち着いた雰囲気があります。駅から近い場所にあるため、初めての方でも行き先を決めやすいエリアです。
社寺どうしが離れている場所もあるため、バスやタクシー、車のどれで動くのかを、先に決めておきましょう。近くの社寺を探したいときは、近くの御朱印の探し方の記事も参考になります。なお、直書きか書き置きかは、社寺や時期によって変わることもあります。違いは直書きと書き置きの記事でまとめています。
弘前・津軽
弘前は、弘前城で知られる城下町です。街なかの青森県護国神社のほか、津軽氏ゆかりの革秀寺、袋宮寺などの社寺があります。街歩きの時間とあわせて、社寺を訪ねる組み方が向いています。
市街地から少し離れると、津軽富士とも呼ばれる岩木山のふもとに、岩木山神社があります。街なかの社寺は徒歩やバスでつなげますが、岩木山神社へは車やタクシーを使うと動きやすくなります。春の桜の時期は街がとても混み合うため、早い時間に動きはじめると、落ち着いて参拝できます。
五所川原・つがる・深浦
五所川原、つがる、深浦は、津軽平野から日本海の海沿いに広がるエリアです。つがる市の高山稲荷神社は、朱色の鳥居がつらなる景色で知られる神社です。深浦町の円覺寺は、海に近い寺で、海沿いのドライブとあわせて訪ねる方が多い場所です。
このエリアは、社寺と社寺のあいだが離れています。車を使い、1日に回る数を2〜3カ所に絞ると、景色もゆっくり楽しめます。海沿いの道は、天気や風によって運転しにくい日もあるため、時間にゆとりをもたせておきましょう。
八戸・南部
八戸は、太平洋に面した港町で、南部地方の中心となる街です。八戸市の長者山新羅神社は、街の人に親しまれてきた神社です。津軽とは、街の雰囲気や言葉も少し違い、同じ県でも旅の印象が変わります。
八戸は新幹線の駅もあり、八戸駅から入りやすい街です。駅から街なかへは、バスやタクシーでつなぐ組み方が向いています。郊外の社寺へ足をのばすなら、車を使うと動きやすくなります。
十和田
十和田は、十和田湖や奥入瀬渓流のある、自然の景色で知られるエリアです。湖のほとりには十和田神社があり、景色とあわせた参拝を楽しめます。市街地から離れた山あいになるため、車やタクシーでの移動が中心です。
秋の紅葉の時期は、道が混み合うことがあります。早い時間に動きはじめると、落ち着いて参拝できます。冬は雪が深くなり、通れない道が出ることもあるため、出かける前に道路の状況を調べておきましょう。
下北(むつ)
下北半島のむつ市には、恐山菩提寺があります。恐山は、古くから信仰を集めてきた霊場として広く知られています。山の中にある独特の景色は、ほかの場所では味わえない雰囲気です。
恐山は、冬のあいだは閉山する時期があります。参拝できる時期は、公式の情報で必ず確かめてから出かけましょう。むつ市は青森市や八戸市から離れているため、日帰りで往復すると移動で一日が終わってしまいます。泊まりがけで、恐山を中心に1日をかける組み方が無理のない方法です。
地図で回る順番を決めるコツ
青森は広い県なので、行きたい場所を先に決めてから、地図で全体を眺めて順番を組むと、無駄な移動が減ります。青森県の御朱印マップを使うと、気になる社寺の場所をまとめて確かめられます。
- まず、地図で近い社寺をひとかたまりにして、1日で回る範囲を決めます
- 津軽と南部、下北は離れているため、エリアをまたぐ日帰りは避け、1日1エリアに絞ると無理がありません
- 初めてなら、青森駅を起点にした青森市内か、弘前の街なかから始めると、行き先を決めやすいです
- 駅の周辺の社寺は徒歩やバスでつなぎ、郊外の社寺は車やタクシーを使う前提で考えます
- 日本海側や十和田、下北は、車で動くことを前提にして、1日2〜3カ所までにします
- 最後に、帰りの電車や飛行機の時刻から逆算して、何時に動きはじめるかを決めましょう
複数の社寺を一日で回るときの順番の組み方は、御朱印巡りのルートの考え方でも詳しくご紹介しています。あわせて読んでおくと、地図を見ながら組みやすくなります。
日帰りのモデルコース例
青森駅や新幹線の駅から、日帰りで回りやすい組み方を3つご紹介します。いずれも目安です。当日の天気や混み具合に合わせて、ゆとりをもって調整してください。
案1:善知鳥神社を軸にした青森市の1日
- 午前に青森駅へ着き、善知鳥神社に参拝する
- 境内をゆっくり歩き、港町の街なかを散策する
- バスやタクシーで移動し、青龍寺に参拝して、夕方に駅へ戻る
善知鳥神社を軸にした、初めての方向けの駅から動きやすい組み方です。バスの時刻と帰りの電車の時刻を、前もって調べておきましょう。
案2:弘前の街なかと岩木山神社の1日
- 午前に弘前駅へ着き、青森県護国神社に参拝する
- 革秀寺など、街なかの寺をめぐりながら、城下町を歩く
- 車やタクシーで岩木山のふもとへ向かい、岩木山神社に参拝して、夕方までに駅へ戻る
城下町の街なかと、山のふもとの神社を組みあわせた、同じ弘前市内で動ける組み方です。岩木山神社へは、行き方と帰りの時刻を前もって調べておきましょう。
案3:高山稲荷神社と深浦をめぐる津軽の海沿いの1日
- 午前に車やタクシーで、つがる市の高山稲荷神社へ向かい、参拝する
- 境内をゆっくり歩き、鳥居の景色を楽しむ
- 日本海沿いを走って深浦町へ移動し、円覺寺に参拝してから、夕方までに拠点へ戻る
高山稲荷神社と円覺寺を結ぶ、車で動く前提の海沿いの組み方です。距離があるため、早めに動きはじめると無理がありません。
移動・季節・持ち物の注意
- 青森市や弘前の中心部は、駅からバスやタクシーで動きやすく、日帰りにも向いています
- 市街地を離れると、車での移動が中心になります。電車やバスの本数が限られるため、車やタクシーの使い方を先に決めましょう
- 冬は雪が深く積もり、道が凍る日もあります。車で出かけるなら冬の運転に慣れた方と、雪道に対応した装備を整え、公共交通の状況も調べておきましょう
- 雪の季節は、境内の足元がすべりやすくなります。歩きやすく、すべりにくい靴と、防寒具を用意しましょう
- 夏は暑さ、桜や紅葉の時期は混雑に注意して、早い時間に動きはじめると、落ち着いて参拝できます
- 受付時間や参拝できる時期は、社寺ごとに異なります。恐山のように冬に閉山する時期がある場所もあるため、御朱印の有無や授与の内容も含め、行く前に公式の情報で確かめておくと安心です
雪の季節は、境内の一部に入れなかったり、授与の体制が普段と変わったりすることもあります。出かける前に、公式の情報で最新の状況を確かめましょう。
出かける前の確認
受付時間は社寺ごとに違い、季節によって変わることもあります。調べ方や、時間に間に合わないときの考え方は、御朱印の受付時間の記事にまとめています。複数の社寺を回る日は、いちばん遅い時刻になりやすい最後の社寺から逆算すると、組みやすくなります。
出かける直前に、近くの社寺を探したいときは、近くの御朱印の探し方の記事も参考にしてください。行き先は青森県の御朱印マップで確かめておくと、当日の変更にも対応しやすくなります。
- 御朱印帳と、小銭を多めに用意する
- 行き先と、帰りの電車や飛行機の時刻を、前もって確かめておく
- 直書きか書き置きかは、社寺や時期によって変わるため、公式の情報で確かめておく
- 雪の季節は、道路や公共交通の状況を、出かける直前にもう一度確かめる
✦ 出かける前のひとこと
初穂料や納経料は、社寺によって異なります。300〜500円が一般的な目安ですが、小銭を多めに用意しておくと、落ち着いて参拝できます。
まとめ
青森の御朱印巡りは、青森駅から入りやすい青森市や、街歩きとあわせやすい弘前から始めるのが、わかりやすい出発点です。慣れてきたら、津軽の日本海側や八戸、十和田、下北へと、車やタクシーを使って行き先を広げてみてください。行き先は青森県の御朱印マップで確かめながら、お参りをしてから御朱印をいただく基本を大切に、ゆとりのある一日を過ごしてください。

