東京は、鉄道網がこまかく張りめぐらされていて、電車だけで多くの社寺を回れる街です。その一方で、社寺が数えきれないほどあるため、どこから行けばよいか迷いやすい場所でもあります。この記事では、エリア別の特徴と、半日や日帰りの組み方をご紹介します。
都内の社寺をまとめて見たいときは、東京都の御朱印一覧が便利です。出かける前に場所を地図で確かめたい方は、東京都の御朱印マップをご覧ください。区ごとのページからも探せます。
東京の御朱印巡りの特徴
東京の御朱印巡りの良さは、駅から歩ける距離に社寺が多いことです。ひとつの駅を降りて、歩いて回れる範囲に複数の社寺が集まっている場所も少なくありません。車を使わずに、身軽に出かけられます。
ただし、人気の社寺は時間帯や曜日によって参拝の列ができることがあります。また、社寺ごとに御朱印の授与の仕方や受付の時間が異なります。出かける日は、エリアをひとつに絞り、公式の情報を確かめてから動くと安心です。
エリア別の選び方
代表的なエリアを、雰囲気と向いている人でまとめました。あくまで目安ですので、気になるところから選んでみてください。
| エリア | 雰囲気 | 向いている人 | 回り方の目安 |
|---|---|---|---|
| 都心(神田・日本橋・赤坂・明治神宮周辺) | ビルの間に建つ大きな社と、街なかの小さな社 | 仕事帰りに寄りたい人、駅から近い社寺を選びたい人 | 半日。2〜3カ所 |
| 浅草・上野・谷中 | 古い街並みと、門前のにぎわい | はじめての人、街歩きも楽しみたい人 | 半日〜1日。3カ所前後 |
| 深川・門前仲町 | 下町の参道と、お堂の活気 | ゆっくり歩くのが好きな人 | 半日。2カ所 |
| 高輪・品川・目黒 | 坂の多い街と、歴史ある寺社 | 電車で南から回りたい人 | 半日〜1日。2〜3カ所 |
| 世田谷・多摩(高尾山・調布・府中など) | 緑が濃く、ゆったりした社地 | 少し足をのばしたい人 | 1日。1エリア1〜2カ所 |
東京の主な御朱印エリアと選び方の目安
都心(神田・日本橋・赤坂・明治神宮周辺)
都心は、仕事や買い物のついでに立ち寄りやすいエリアです。神田・秋葉原のあたりには神田明神、飯田橋の駅の近くには東京大神宮があります。日本橋では、小網神社が街なかの小さな境内として知られています。
赤坂のあたりには、日枝神社と氷川神社(赤坂)があり、乃木坂の駅の近くには乃木神社があります。山の手の落ち着いた街並みの中で、短い距離のうちに参拝できます。
原宿・代々木には、広い森に包まれた明治神宮があります。駅から鳥居をくぐったあと、本殿までは森の参道をしばらく歩きます。時間に余裕をもって訪れましょう。千代田区・渋谷区・港区の区のページからも、周辺の社寺を探せます。
浅草・上野・谷中
浅草は、東京の御朱印巡りの入り口にしやすい街です。浅草寺と浅草神社が隣り合っていて、一度の参拝で両方に寄れます。お寺と神社でいただき方や受付の場所が異なるため、案内の表示を見て、順に回りましょう。
上野から谷中のあたりは、寛永寺があり、少し歩けば根津神社や湯島天満宮にも足が届きます。谷中の街並みを歩きながら、古い寺や小さな社を探すのも楽しい時間です。台東区と文京区のページには、周辺の社寺がまとまっています。
深川・門前仲町
深川・門前仲町は、門前の道がにぎやかな、下町らしいエリアです。成田山東京別院深川不動堂が、駅から歩いて行ける場所にあります。お堂の中でお参りの様子を見ながら、ゆっくり時間を過ごせます。
ひとつの社寺で長めに時間を取り、近くで食事や散策を楽しむ半日の計画が向いています。墨田区側へ足をのばす場合は、墨田区のページも参考にしてください。
高輪・品川・目黒
高輪・品川のあたりは、泉岳寺や品川神社、増上寺、愛宕神社など、歴史のある寺社が点在しています。坂や石段のある社寺も多いため、歩きやすい靴で出かけましょう。
横浜方面から東京へ出かける方は、JRや京急、東急などで品川・渋谷方面へ入るのが使いやすい道です。南から入って、品川・高輪で参拝を始め、そのまま北へ向かう組み方が合います。
世田谷・多摩(高尾山・調布・府中など)
世田谷や多摩は、都心より緑が濃く、境内が広い社寺が多いエリアです。世田谷には豪徳寺があり、調布には深大寺、府中には大國魂神社があります。
高尾山は、高尾山薬王院へ向かう山の参拝です。登山の装備や時間の余裕が必要になります。八王子市のページと合わせて、ケーブルカーやリフトの運行も公式の情報で確かめてから出かけましょう。
地図で回る順番を決めるコツ
東京は社寺が多いぶん、地図で位置を確かめてから順番を決めると、無駄な移動が減ります。次の点を意識すると、組み立てやすくなります。
- 最初に、行きたい社寺を地図に落として、駅の位置と合わせて見る。近くの駅が同じ社寺を、同じ日にまとめる
- 離れた2カ所を同じ日に入れるときは、電車の乗り換えの回数を数えておく。乗り換えが少ない順に並べると体力を温存できる
- 駅から社寺までの徒歩の距離も、あわせて確かめる。山手線の内側でも、駅から歩く距離が長い社寺がある
- 広い境内の社寺は、参拝だけで時間がかかる。そうした社寺は一日の最初か最後に置くと、残りの計画が崩れにくい
- 最後に、御朱印の受付時間を公式の情報で確かめ、閉まる時刻の遅い社寺を後ろに入れる
地図で位置を見たいときは、東京都の御朱印マップが使えます。順番の考え方そのものは、御朱印巡りのルートの記事でも詳しくご紹介しています。
日帰りのモデルコース例
電車で回る前提で、3つの組み方を考えてみました。時間は目安で、実際の移動時間や混み具合で変わります。出かける前に、各社寺の公式の情報で確かめてください。
案1:浅草・上野の半日コース
- 浅草で浅草寺と浅草神社に参拝する
- 電車で上野方面へ移動し、寛永寺に参拝する
- 足があれば、根津神社や湯島天満宮まで歩いて、街歩きを楽しむ
東京がはじめての方や、街並みも楽しみたい方に向いている、わかりやすい半日の組み方です。
案2:都心の半日コース
- 神田明神に参拝してから、秋葉原や御茶ノ水を歩く
- 電車で赤坂方面へ移動し、日枝神社と氷川神社(赤坂)に参拝する
- 乃木坂の駅まで歩いて、乃木神社に参拝する
駅の近くに社寺が集まっているため、移動が短く、平日の昼間にも組みやすい都心の半日コースです。
案3:高輪・品川から世田谷の日帰りコース
- 高輪で泉岳寺に参拝し、品川神社まで電車で移動する
- 昼食をはさんでから、世田谷へ向かい、豪徳寺に参拝する
- 時間に余裕があれば、境内を歩いてゆっくり過ごす
南側の歴史ある寺社と、世田谷の落ち着いた寺を組み合わせた、ゆったりした日帰りの組み方です。乗り換えの回数は、事前に確かめておきましょう。
平日の夕方、仕事帰りに寄るときの考え方
仕事帰りに御朱印をいただきたい方は少なくありません。ただ、社寺の受付は夕方に終わるところが多く、境内の門が閉まる時刻も社寺ごとに異なります。「夕方に行けばいただける」と決めつけず、必ず出かける前に公式の情報で確認しておきましょう。
- 受付時間は、社寺の公式サイトやお知らせで事前に確かめる。時期によって変わることもある
- 電車の乗り換えが少なく、駅から近い社寺を選ぶと、短い時間でも間に合いやすい
- 迷ったら、休日に回す社寺と平日の夕方に回す社寺を、分けて考える
- 行ったのに受付が終わっていた場合に備えて、翌日以降の別の機会を考えておくとあわてない
受付時間の調べ方は、御朱印の受付時間の記事で詳しくご紹介しています。
切り絵や限定の御朱印を探すときは
切り絵の御朱印や季節の限定の御朱印は、授与している社寺が限られ、期間や数に制限があることも多いものです。出かける前に、公式の情報で授与の有無や日程を確かめておくと、むだ足を防げます。切り絵の御朱印については、別の記事でやさしくご紹介しています。
日帰りで回るときのコツ
- エリアをひとつに絞り、1日2〜3カ所を目安に組むと、ゆとりのある参拝になる
- 駅から社寺までの徒歩の時間と、乗り換えの回数を、事前に確かめておく
- 休日の人気の社寺は、混みあうことがある。早めの時間に動きはじめると落ち着いて参拝できる
- お参りをしてから御朱印をいただくのが基本。受付の場所や方法は、社寺ごとに案内に従う
- 受付時間や授与の内容は社寺ごとに異なる。行く前に公式の情報で確かめると安心
御朱印帳や小銭など持ち物については御朱印の持ち物の記事に、いただくときの流れは御朱印のいただき方の記事にまとめています。初穂料のことは初穂料の記事も参考にしてください。お隣の埼玉への旅を考えている方は、埼玉の御朱印巡りの記事もあわせてどうぞ。
✦ 出かける前のひとこと
初穂料や納経料は、社寺によって異なります。300〜500円が一般的な目安ですが、小銭を多めに用意しておくと、落ち着いて参拝できます。
まとめ
東京の御朱印巡りは、まず駅から歩きやすい浅草や都心のエリアから始めるのがわかりやすい入り方です。慣れたら、深川や高輪、世田谷、多摩へと、少しずつ行き先を広げてみてください。行き先は東京都の御朱印マップで確かめながら、お参りをしてから御朱印をいただく基本を大切に、ゆとりのある一日を過ごしてください。

